Domino サーバには標準でシステムをモニターする機能が用意されています。
今回は、その中の統計レポートについて紹介します。Domino サーバは、稼働中に発生する様々なイベントを収集しながら運用しています。このイベントを統計的に参照する機能が統計レポートです。
まずは、統計情報を確認してみましょう。
Domino Administrator クライアントを起動して、[サーバー] - [統計] タブを開きます。その時点のすべての統計情報が収集され表示されます。各指標は階層化されおり、必要な指標が探しやすくなっています。グラフのようなアイコンが指標で、コロンの左が指標名、右がその値となります。
サーバコンソールから show stat コマンドを実行することで、統計情報を一覧表示できます。こちらは、コンソール上にテキストデータとして表示されます。
この表示では、= の左が統計指標名、右がその値、で構成されています。このドット区切りの指標が正式な名称で、[サーバー] - [統計] タブでは、このドットの単位で階層化して表示されています。
統計レポートの構成要素
上記機能はその瞬間の統計情報を確認する機能でした。この統計情報を定期的に収集させる機能が統計レポートです。うまく活用すると稼働状況のトレンドを得ることができます。
統計レポートの構成要素は以下の通りです。
- events4.nsf
『統計 & イベント』や『Monitoring Configuration』と呼ばれるデータベースです。統計レポートの収集設定を行うデータベースです。
- statrep.nsf
収集した統計レポートを保存するデータベースです。 『統計モニター』や『Monitorring Results』と呼ばれます。
- collector タスク
events4.nsf の指定に従い統計情報を収集するサーバタスクです。
events4.nsf の設定
events4.nsf を開き、左のメニューから [統計収集] を開きます。[新規統計の集計] ボタンをクリックして、設定を新規作成します。
[基本] タブでは、収集を実行するサーバと統計情報を収集されるサーバを指定します。自身のサーバだけでなく、他のサーバの統計情報を収集できますので、1台で複数のサーバの情報収集を任せることができます。
[オプション] タブでは、収集した統計を保存するデータベースを指定します。また、収集する間隔の指定や収集する統計指標をフィルタリングすることができます。
collector タスクの起動
events4.nsf の設定が終われば、collector タスクを起動します。
サーバ再起動時に自動的に稼働させるために、サーバの notes.ini の ServerTasks 行に collect を追加します。
ServerTasks=Replica,Router,・・・・,HTTP,collect |
起動すると、サーバタスクの一覧にタスク『Statistic Collecor』が表示されます。
統計情報の収集が開始されると、statrep.nsf に文書が生成されます。
statrep.nsf が存在しない場合は自動的に生成されます。なお、作成されるデータベースは、テンプレート statrep.ntf を引き継いだ状態で作成されます。
保存期間の設定
今回の設定を行うと、収集間隔毎に文書が自動作成されます。放置すると大量の文書が保存され、データベースが肥大化するので、対策をしましょう。
複製オプションの [スペースセーバー] タブの『次の日数内に変更がない文書を削除する』にチェックを入れ、日数を指定すると、自動的に古い統計情報は削除してくれます。
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