まずは、QR コードについて理解を深めます。もちろん、開発元のデンソーウェーブのサイトから情報収集スタートです。
QR コードの歴史
まず、驚いたのはその歴史です。
開発は 1994 年だそうです。この年は私がノーツを担当し始めた年です。勝手ながら、浅からぬ縁を感じますね(笑)
この時代のノーツは R3.x で、フォームとビューくらいしかなく、ナビゲータやフレームセットなど今では”普通”の機能は存在しませんでした。使用できる色は 16 色だけだったかと記憶しています。アクションボタンも存在しておらず、フォーム上に配置したボタン(ホットスポット)で補っていました。開発言語は、@関数だけで、LotusScript もまだリリースされていませんでした。
とはいっても、ACL や リッチテキストなどもすでに存在し、ノーツらしい機能は出来上がっていたかと思います。
話はそれましたが、そんな時代から QR コードが存在するとは知りませんでした。誕生から 30 年経ち、生活に密着した当たり前の存在になる、素晴らしいですね。
ノーツも将来そんな風になれるかもしれませんね......
QR コードの特徴
続いて、QR コードの特徴が紹介されています。ほかの WEB サイトから得た情報も付加しつつまとめると次の通りです。
項目 | 特徴 |
大容量 | 英数字だけでなく、漢字も対応。通常のバーコードでは 100 文字程度だったが、QR コードでは数 1000 文字まで対応。 |
省スペース | 2次元で構成されるので、通常のバーコードの 1/10 程度のサイズで表現。 |
360° 読取可能 | 3か所にある切り出しシンボルで向きを判定。 |
誤り訂正 |
汚れや破損で一部が欠けても復元可能。 4段階の設定ができ、情報量を減らし復元率を優先できるようです。 |
なかなか、高性能でですね。誤り訂正のレベル設定ができるとは驚きです。ますます仕組みな気になります...
QR コードの種類
続いて、QR コードの種類について紹介されています。
種類 | 特徴 |
QRコード | モデル1とモデル1が存在。モデル1は数字のみで、一般的にモデル2が利用されている。 |
マイクロQR コード |
最大 17x17 で、数字 35 桁までの省スペース版。 |
rMQRコード | 狭いスペースに表示しやすい長方形の QR コード。 |
フレームQR |
コード内に自由に使えるキャンバス領域を持ったQR コード。 |
SQRC |
データの読み取り制限機能を持ったコードで、見た目は通常の QR コードと同じ。 |
すでにいろんな種類が存在するんですね。巷でよく見かけるのは、通常の QR コードとフレーム QR ですね。見た目の面白さから、フレーム QR に魅力を感じます。
また、SQRC は、『プライバシー情報や社内情報の管理などに活用できます。』とあります。ノーツ担当者としては、興味津々です。こちらも、いずれ調査したいですね。
QRコードの歴史や開発ストーリー
最後に、『QRコードの歴史や開発ストーリー』というリンクがあります。こちらも面白いので是非ご一読ください。
特に、QR コードの3か所の隅あるにある目印のマーク、切り出しシンボルの決定過程が、様々な気付きがあり、印象深かったです。
画像認識において基準をいかに高速かつ正確に見つけることは重要になります。特に2次元コードの場合、入力がカメラなどの画像になり、解像度、色、歪みなど障壁はたくさんあります。
その対策として、基準となるマークを定義することを決定。その形状は、数えきれない印刷物を調査し、一番使われていない比率、”1:1:3:1:1”にたどり着いたそうです。
スマートな機能の設計に泥臭い作業...。技術者の端くれとして、素晴らしいと感じました。
学生の頃、2台のカメラからの画像だけで正面に置いた直方体の距離を測定することを卒研のテーマにしていました。画像から1辺の線分を見つけることすら、大変でした。入力画像を粗くすると誤差が大きく、解像度を上げると処理時間がかかり、メモリ使用量が増える。しかも卒業後、教授が同等のことを約 20 倍の速度で実現したときには、画像処理の奥深さを痛感しました。
そんな経験もあって、こういった話は大好物なんです(笑)
次回は?
今回は、QR コードの概要についてまとめました。思っていた以上に高機能であることがわかりました。今回の自由研究では、一番基本(?)となる QR コードのモデル2を対象にして、調査を進めます。
次回は、QR コードの構造について整理します。
前回 | ノーツで QR コード | 次回 |
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