第 20 回から 33 回 までノーツのデータから Excel で帳票を作るために必要な機能を紹介してきました。シリーズの最後として、使用した Excel VBA のオブジェクトを整理します。
以前作成したオブジェクト関連図を更新しました。
このシリーズに関連しなかったメソッドやプロパティは薄くしています。また、図が複雑になあるので、グラフ作成のシリーズのオブジェクトは割愛しています。ご了承ください。
ワークシート操作の中心は Range オブジェクト
セルに対する値の入出力、フォントや文字揃え、計算式の設定、罫線や背景色の設定、セルのマージなど、セルにかかわる処理はすべて Range オブジェクトから操作します。「Range を制する者は Excel を制す」といった感じでしょうか...
逆に言うと、プロパティやメソッドが多岐にわたるためつかみどころがないオブジェクトとも言えます。今回、使用した機能を順に確認しましょう。
Range オブジェクトの取得
Range オブジェクトの取得は Worksheet のプロパティ経由に行います。ワークシート全体や特定のセルを取得する Cells、複数のセルを範囲で取得する Range、列を取得する Columns、行を取得する Rows がありました。
セルの操作
取得した Range(セル)に対して、値や式、文字揃えやフォーマットの設定を行うプロパティです。頻繁に使用する機能ですね。
セルの装飾
フォントや背景色、罫線の設定を行うプロパティです。それぞれのオブジェクトが戻り値となっていて、そのオブジェクトの機能で詳細な設定を行います。
Range オブジェクトを活用して複数のセルをまとめて操作すると効率的ですね。
行や列の幅
Range は行や列、シート全体を表すことができます。これを利用して行や列の幅を設定するプロパティがありました。
印刷設定
ここから先は Range オブジェクトの話ではありません。
Worksheet オブジェクトの PageSetup オブジェクトから印刷設定が行えました。
用紙のサイズや縦横、マージンの設定、用紙に合わせて出力する機能など、THE 印刷な設定以外にも、ヘッダやフッタの設定、帳票が複数ページにわたる場合に2ページ目以降にも必ず出力させる PrintTitleRows というプロパティがありました。
Excel の保存
作成した帳票を Excel 形式や PDF 形式で保存する方法についても説明しました。この操作は、Application と Worksheet オブジェクトを使用して行いました。
Excel シートとして保存するなら SaveAs、PDF や XPS で保存するなら ExportFixedFormat メソッドを使用します。
また、DisplayAlerts プロパティと Close メソッドを利用すれば、保存せずに Excel を終了させることもできました。
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